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自己愛性人格障害はどうして治療が困難なのか
自己顕示欲と劣等感が同居している
自己愛性人格障害は、自己を特別視してしまうがゆえに、過剰な愛情を自己及び他者に求めてしまう人格障害です。それゆえに本来の自分とはかけ離れた自己評価、他者に対しては全く愛情を抱くことが出来ないという問題を生じて、人間関係に破綻をきたすことがあります。ただし、社会的には自己を飾り立てる名誉や富を求めるために努力をするので、出世をしてある程度のステータスを築き上げることも少なくありません。
そのように強い自己顕示欲を持っているのですが、半面で強い劣等感もあるのです。つまり、自分で自分を高く評価しているのにもかかわらず、本来の自分はそうではないというギャップに耐えられず、他者から見下されている、批判をして他者を低くしないと自分の評価が上がらないという焦りにつながるのです。そのため、少しでも批判めいた言動を受けると、異常なまでの攻撃性を見せることがあります。
その結果他者を精神的にも肉体的に傷つけてしまうので、治療が必要な場合もあるのですが、それは困難な道程です。
自己愛性人格障害が起きる原因と治療法
自己愛性人格障害が起きてしまう原因としては、幼児期に十分な異常を受けなかったことでそれを埋め合わせるように自己への愛情を渇望する、あるいは過保護なまでに愛情を受けすぎて社会に出た時に親から受けた高い評価と現実とのギャップから自分の心を守るために自己愛性人格障害になる、といったことが考えられます。
過去の経験によるものならば、心だけの問題と思われがちですが、正しく心の性情をしてこなかったことは脳の成長にも影響が出ており、神経伝達物質が過剰不足の状態になってしまうことが自己愛性人格障害を引き起こしているとされています。
このことから、治療では、神経伝達物質を分泌させる働きの薬を投与したりして、正常なバランスを保つ事が行われます。とはいえ、これは自己愛性人格障害が表に出ないよう抑える、という対症療法であって、根源を取り除くことは出来ません。完治は困難なので、継続的に治療を続けていくしか無いのです。
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