自己愛性人格障害にみられる記憶障害と妄想

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自己愛性人格障害にみられる記憶障害と妄想

自己愛性人格障害者の記憶障害

自己愛性人格障害の人は往々にして記憶障害を起こします。自分は絶対的に優れているという感覚を抱かないと自分を支えていられないほどもともとの自己評価が低いのがこの障害の特徴ですが、この自分は優れている・正しいという感覚を補完するために過去の記憶を自分の都合の良いように書き換えたり、場合によっては消してしまうこともあるのです。

 

この状態で、自己愛性人間に特徴的な攻撃性を持って周囲と接するので、周りから見れば自分の非は棚にあげてしつこく周りを攻撃する自己中心的な人というように見えます。また、他者からよくしてもらうことは当然と捉えることで自尊心を保っているところがあるので、こうした記憶は消してしまう傾向があり、感謝が足りない人というように見られます。これと関連した症状として、妄想をする場合もあります。

 

自己愛性人格障害と妄想

自己愛性人格障害の人は記憶障害だけではなく妄想を抱くことがあります。例えば他者に暴力をふるってやり返された場合に、相手が何もしない自分に暴力を振るったとして記憶を書き換え、相手を攻撃したりします。また自分には特別な才能が備わっていると思い込み、自分が活躍していると信じていることもあります。

 

これらはすべて自己無価値感から自己を防衛するための機能です。子供時代に健全な愛情を受けられなかったことが原因で病理的な自尊心を身につけてしまった場合が多いといわれる症状ですが、その頃の無力で無価値な自分に立ち戻らないために記憶を書き換えたり根拠なく作り上げた自己像にしがみついたりするのです。

 

常に自分の全能感を満たすことで自分を支えることが必要で、たとえ数分前の記憶でも書き換えるので、周囲を混乱させることもあります。

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