自己愛性人格障害は慢性的な羨望を強く求める傾向がある

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自己愛性人格障害は慢性的な羨望を強く求める傾向がある

羨望と渇望

自己愛性人格障害の人が常に大きな欲求を持っている部分があります。それが羨望です。自己愛が強いということは、自分に対して高慢なほど自信があり、特別な存在であることを自覚していないと満足できません。その満足感を得るため、日々自分で自分を褒め続け、称賛し、他人からも同様の目で見られることを望んでいます。

 

自分の頭の中で、妄想や空想にまみれて生きるだけならまだしも、それだけでは満足できずに他人に求めるようになることからトラブルを起こしやすくなります。

 

特徴的な部分は、それが慢性的であることです。常に欲している状況になりますからキリがありません。次第に渇望に変わり、他人に自分を褒めることを強要することにもなります。いかに自分が特別であるか、それが妄想であっても現実とかけ離れていたとしても、まったく関係ないのです。

 

羨望を得るための自己演出

自己愛性人格障害は羨望なくして生きられません。慢性的なものですから、あらゆる角度から他人に特別であることを口にしてもらうように手はずを整えます。その一つとして、ウソをつくという行動があります。ほんの小さなウソなら誰にでもありますし、可愛げのある悪意のないウソもあります。

 

しかし、自己愛性人格障害の場合は、理想的な自分を作り上げた上で褒められたい欲求が強く出ます。そのため、理想的な自分はただの虚像になります。口から滑るようにウソが出てくるのは、それだけ虚像が具体的である証拠です。自己演出という枠を飛び出し、まったくの別人を自分だと思い込む域に達することもあります。

 

他人から羨ましいと思われたいだけの欲求で、誰の目からみても明らかなウソまでつくようになります。頭の隅で「このウソはバレているのではないか」と感じていたとしても、自分の欲求を抑えることができず、自制心がなくなります。

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