敗北感から人を批判せずにいられない自己愛性人格障害

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敗北感から人を批判せずにいられない自己愛性人格障害

豊かさが生んだ敗北感

戦後、急速な発展と医療の発達によって、人間の体は克服できる病が多くなり、寿命も延びました。一方で、心の病が現代人にとって大きな問題となりつつあります。

 

国としては世界的に見てもかなり裕福であるはずなのに、国民それぞれの幸福度はそれほど高くなく、日本よりも遥かに経済的に貧しい国の方が、心が豊かであるというデータも出ています。とくに若者を中心に蔓延っているのが自己愛性人格障害です。

 

かつて、心の病というのはうつ病に代表されるような、控えめで暗いイメージの、あまり活動的ではない人が陥ってしまうものだというのが一般的でしたが、自己愛性人格障害はむしろその真逆です。症状がひどい場合、多くの人を批判することで物理的にも精神的にも傷つけてしまう恐れがあり、このままこの病気が蔓延していくと、確実に社会問題となってしまうことでしょう。

 

自己愛性人格障害とは何か

豊かさがそのまま人生に幸せをもたらすわけではありません。人が幸せに生きていくためには何かしらの目標を持ち、そこで活躍すること意味を実感しなければなりません。誰かに必要とされること、誰かに認められることで、自分がこの世に存在する意味を見出すことができるのです。

 

ある種、貧しい時代の人々は豊かになりたいという大きなひとつの目標のもと、皆で協力する態勢が整っているので、心の病に陥る可能性はあまりありません。

 

ところが豊かになると、自分の仕事はロボットに奪われ、情報はインターネットが持っていて、何もしなくても生きていくことができてしまうのです。そうなると、人は漠然とした敗北感を無意識に感じながら、何かしら自分を認める方法として他人を批判し、傷つけるという行動に出てしまいます。これが、自己愛性人格障害のメカニズムです。

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