スポンサーリンク
自己愛性人格障害は母親との関係性に問題が?共感経験の大切さ
自己愛性人格障害の要因1:愛情不足
人は幼いころより身近な人、特に母親から愛情を受けて現状の自分に安心感を抱きます。
しかし、最も愛されるべき母親から十分に愛情を受けないと、「今の自分では身近な人さえ愛してくれない。つまり誰も愛してくれない」と感じるようになってしまいます。
すると誰も愛してくれない今の自分が認められなるのですが、この際本能的に「本来の自分はこうではない」と思うようになります。
そして本来の自分が受けるべき対応を求めるようになり、他人に対して傲慢な態度をとったり、成功に執着したりするようになります。
また、どうしても本来の自分と理想の自分の間には差があるのですがどうしてもその差が認められず、ますます今の自分を嫌いになってしまいます。
そしてこの場合、患者が必要とするのは共感経験となります。
「今のままのあなたでも十分愛している」という想いをしっかりと伝え、患者自身が自分のことを好きになれるように導く必要があります。
自己愛性人格障害の要因2:過保護
自己愛性人格障害は身近な人からの愛情不足によって発症することもありますが、母親からの愛情が多ければいいというわけでもありません。
人は小さい頃はまだ十分に「自己」について理解できておらず、しばしば「理想」が混同します。しかし成長し、他人と比較したり自分で選択することを通して少しずつ「本来の自分」を理解、自己の認識を固めていきます。
けれども親が過度に干渉し、他人と比較したり自分で選択する機会が十分にないと、自己の認識を十分に固めることは難しくなってしまいます。
すると本来の自分を理解しないまま成長、「理想の自分」との区別がつきにくくなってしまいます。しかし理想と本来の自分には差があるため、今の自分が受け入れられなくなってしまうのです。
この場合も大切なのは「共感経験」です。あくまで客観的に、けれども今のままでいいということを十分に理解していくことが大切となります。
スポンサーリンク