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自己愛性人格障害の症状のうち、恥と社交恐怖について
どのような状態のことを指すのか
自己愛性人格障害は大きく2つの型に分類され、1つが無関心型で、過度な賛美を求めたり、限りなく自己中心的で攻撃的、もう1つが過敏型と呼ばれています。
過敏型は内気で抑制的で恥の感情や屈辱を感じやすく、社交恐怖を伴う場合があります。一見すると内気な性格やあがり症のようにも思われますが、あがり症がドキドキしたり手汗をかいたりしても対人場面で回数を重ねるたびに徐々に慣れていくのに対し、社交恐怖は不安や緊張がいつまでも強く、動悸、赤面、発汗、吐気などの身体症状が強いため、生活に支障が出てしまいます。
人前で話をすること以外にも、受付などで文字を書いたりする時、会食をする時なども含まれます。また、全く知らない人よりも、少し知っている人、友達になる一歩手前の人に対して症状が強くなってしまうことも特徴の1つです。
自己中心的で攻撃的な状態と、内気で抑制的な状態は、相反するものではないのか
相手が自分に従うと信じて疑わず、他人を道具として利用したり、過度な賛美を求めたり、思い通りにいかないと他人の気持ちなどお構いなしで自分の欲求を満たそうとする無関心型と、他人が苦手で社交恐怖すら抱き、生活に必要な対人関係もままならない過敏型では、表面的には全く真逆に見えるかもしれません。
しかし根底には共通する人格のゆがみがあります。それは、等身大の自分自身を受け入れられないということです。非常に傷つきやすい自己像を有しているため恥をかくことを極端に嫌い、そうなる前に相手を攻撃したり、人間関係を回避したりしてしまうのです。
幼少期に、養育者の思い通りに行動すれば過度に賞賛され、そうでなければ存在を無視された、自己実現の欲求を満たす道具として使われたために自己愛性人格障害になってしまうこともあります。養育者との正しい人間関係を機能させることが社会全体の必須の課題と言えるでしょう。
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